内容説明
これは、「ふつうの場所で、ふつうの暮らしを」の願いをことばではなく、本気で実現しようとした人たちの物語です。そこには、じつにさまざまな生活の場が、つくりだされていました。障害を持つ人たちは、一人ひとり、いい顔をしていました。支える職員の人たちは、誇らしげな顔をしていました。
目次
序章 私たちの原点―いのちを守る仕事
第1章 ふつうの場所で、ふつうの暮らしを
第2章 施設を出て、ふつうの家で暮らす
第3章 まちの中の暮らしをつくり支える
第4章 故郷に帰って暮らす
終章 これからの福祉―根本的な改革へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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15
学校教育から見た支援にしか目を向けておらず、福祉施設からの支援を知ることで視野を広げる良いきっかけになりました。障害を持っているからって、環境の整った部屋で1日中過ごし、何でもしてもらえる生活が人間にとって「良い」生活ではないんじゃないかな。それこそ社会に出て色んな挫折を味わって壁にもぶつかって、そんな中で自分で掴もうとする幸せのは方が何倍も充実感があるんじゃないだろうか。今の福祉は、保護ではなく支援。そして1番考えさせられたのは「悪いイメージは噂ですぐに伝わるが良いイメージは直接本人たちとふれあうという2014/08/16
むっちょむ
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知的障害に関するレポートを書くために読んだ本。福祉施設職員だった私としては衝撃だった。「施設だから仕方ない」と思い込んでいたことは言い訳に過ぎないと思った。これだけ、熱意を持って障害を持つ人たちに寄り添って、本人主体の支援をしている人たちの熱気が伝わってきて、すっかりあてられてしまった感じ。最後は人間対人間。こんな援助者になりたいと思った。2013/04/14