内容説明
わたしたちの街サプラウは、四月も雪が降って。入学式の朝、制服を着た体がうす青い炎にしらしらと覆われている生徒が、わたしたちの前に現れた。歌集「たんぽるぽる」で新時代の扉を開いた雪舟えまが書きおろしたはじめての短編小説集。
著者等紹介
雪舟えま［ユキフネエマ］
歌人、小説・随筆家。１９７４年１０月７日、札幌市生まれ。朗読したり、バンド「スリリングサーティー」で歌をうたう。ジュテーム★マミィ名義で占い師活動も（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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❁かな❁
165
なんてキラキラしていて愛おしい作品なんだろう＊不思議で儚げで柔らかく美しい世界★純真無垢な登場人物達に心を持っていかれてしまう♡以前アンソロジーで「電」を読みハートを鷲掴みにされて以来ずっと読みたかった作品。13編の素敵なお話♡可愛い純粋な想いに何度も涙が溢れて止まらなかった♡どのお話も最高に素敵＊特にお気に入りは「電」「越と軽」「モンツンラとクロージョライ」「さおるとゆはり」「水晶子」「草野ずん子」。歌人雪舟えまさんの作品を読むのは3作目。大好きな作品♡装丁の煌めく美しさの通り珠玉の短編集♪2015/09/27
優希
92
凄く素敵で、読んでいる間、ずっと夢の中にいるようでした。ふわふわして優しい世界。儚くて愛にあふれていてぽっと灯りが灯る感じがします。ちょっと違うような世界でキラキラしていて、心が綺麗になる幸せいっぱいの短編集でした。言葉の選び方も好みです。ずっと見たかった世界がここにはあるような気がします。2015/11/20
あつひめ
79
雪舟さん初読み。装丁も気に入ったし、ページの角が丸いところなんかも作品のこだわりの一つかなと感じました。スノードームの中の世界のようにユラユラとろーんとした空気感。こんな気持ち初めてでした。素敵な表情があちこちに散らばっている。歌人らしい表現も気に入りました。「電」の軽妙な会話・・・そして触れるととろけそうな二人の甘い関係が胸をトキメカセル。「草野ずん子」の人とは違う幸せの形を見せてもらった。どさんこ作家さん・・・応援したくなります。そしてたんぽるぽるも気になる。素敵な本に出会うって楽しいし嬉しい。2013/02/18
かりさ
60
銀色にきらめく美しい装幀本を開いてみれば、色も形も違うけれどどれも愛らしく愛おしい、異世界のちょっと不思議な物語たち。ひとつひとつ丁寧に標本箱に仕舞われているかのような素敵な短編集。どこか頼りなく雪のように儚げだけど温かな幸せに包まれます。歌人・雪舟えまさんの紡ぐ言葉、表現が美しく流れるのが心地良く、読み終えるのがとても寂しかったな。どれも秀逸ですが、耽美な「モンツンラとクロージョライ」、情景が綺麗で可愛らしい「電」、雨に同化する「草野ずん子」、SFチックな「タタンバーイとララクメ」が特にお気に入り。2015/08/31
mizuki
43
雪舟えまさん初読み。地球ではないどこかの星の物語。どのお話もまるでラブソングを聴いているかのようでした♡ お気に入りは『ワンダーピロー』と『電』ですが、他のお話も素敵な言葉がたくさんありました。恋する気持ちは、大きな原動力になるということを思い出させてくれる短編集でした。2016/01/04
