内容説明
吉崎エイジーニョ、職業スポーツライター。３０歳になり、急に現在と将来に不安をおぼえた。突然、唯一の雑誌連載を打ち切られ、気が付けば、２０代の時にいた女の子はすべて姿を消していた。腹もぽっこり出ている。２０代の勢いがぴたっと止まった。なんかヤバイ。悩みに悩んだ結果、新たな取材テーマを求め日本を飛び出すことにした。行き先はドイツ。プロのリーグ「ブンデスリーガ」の下に１２部くらいまでリーグ戦が存在するという。これに挑戦する。すぐに周囲に宣言した「オレ、海外組になるから！」周りからはまったく理解されなかった。ごもっともだ。それでも、何かに突撃せねばならなかった。
目次
基礎知識「クライスリーガはこんなところ」
プロローグ さよなら東京、行き先はドイツ
第１章 あこがれの海外組生活スタート
第２章 寒い日々、辛い決断
第３章 売り込め！冬の移籍市場
第４章 ようやく迎えたデビュー！
第５章 運命の２試合
第６章 ふたたび定位置のベンチへ
第７章 ラスト・マッチ ありがとうドイツ
著者等紹介
吉崎エイジーニョ［ヨシザキエイジーニョ］
本名、吉崎英治。１９７４年生まれ。福岡県北九州市出身。大阪外大で朝鮮語を専攻した後、早大院アジア太平洋研究科にて修士課程修了。フリーランスのサッカーライターとして『週刊サッカーマガジン』などに寄稿。『Ｎｕｍｂｅｒ』に「突撃！！エイジーニョ」を連載する（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ふろんた
15
ドイツの10部リーグでも海外組。といっても移籍に関するルールなど厳格で上位カテゴリのルールを踏襲している。それと、10部リーグでありながら1シーズンしっかりリーグ戦が開催される環境があるのもすごい。著者の挑戦も10部リーグとはいえ、トップレベルの選手でも同じ経験をするのだろう。加入1か月くらいからパフォーマンスが落ち始める。チームメイトからずっと面倒見てもらえるわけでもなくなるし、たった1ヶ月で語学力が向上するわけでもないし。10年以上前の本であるが、今読んでもなかなか面白い。2019/02/07
masabox
1
海外組と言う言葉への揶揄ではなく羨望でもなく、リアルに捉えて体験していくと言うyoutube的な発想とはいえ、並大抵の体験ではないルポである。それと同時にドイツのサッカーに関する裾野の広さに感服。その日常にあるというfottballの魅力をこう言う視点から見えるのって、とっても貴重であり、わくわくする話でした。2021/09/10
kyohiro
1
固執してはキャリアを台無しにするという妖しい「海外組」というブランド。だが、そのブランドはプロだけでなく、草サッカープレイヤーも手にすることができるという夢。そしてドイツ10部リーグで様々な苦労をする現実の詰まった話し。西ドイツに住んでいた園児時代。兄の後を追ってサッカーをしていれば、今ごろ「海外組」という箔のついた下手の横好きだったのに。「同じカテゴリーの1つ上にバラックがいてね。あいつはなかなかだよ。」と語っても虚言ではなかったのに。ただ、私の下手さからすると箔はない方がいいのかもしれない。2015/09/16
justdon'taskmewhatitwas
1
成功譚でも成長譚でもなく、ましてや失敗譚でもない。（たぶん）この本は決して古くはならない。でも古本で498円。2014/08/19
中川 オシム
1
連載していた雑誌が突然打ちきりになってしまう。３０歳になったスポーツライターが、何かを変えるため新たな取材テーマを求め１２部も存在するドイツのサッカー下部リーグに挑戦する物語。ドイツのサッカー事情や文化が解るし、何かに挑戦することでいきいきした自分を取り戻していく著者の姿に感動しました。2012/09/16
