内容説明
今世紀初頭のロシアにおいて、社会革命と相俟つ形で勃発した芸術革命―ロシア・アヴァンギャルド。あらゆる分野に亙って同時代の芸術の最先端をラディカルに駆け抜け、遂にはスターリニズムによって抹殺されたアヴァンギャルドたちの描いた軌跡を現代の問題として捉え返すロシア文学研究の俊英による野心的論考。
目次
ロシア・アヴァンギャルドの中のささやかな〈いま・ここ〉
立体未来主義の詩的言語
あるいは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、あるいは「接木されない詩学」、あるいは「まず、そしてつねに言語革命を」
多形的産出―モンタージュ派
コラージュする力―『レフ』
遊走都市・非在都市
対都市―ペテルブルク・モスクワ
芸術家たちの小さなカーニヴァル
ロシア・アヴァンギャルドにおけるイデオロギー活動
ロシア・アヴァンギャルドにおける幼性・他性