内容説明
なかば病んでいる日本社会の現状を反省するうえで、かつて日本文化や日本人の精神構造に深い影響を与えた山と山の暮らしを再評価することを重要と考え、民俗学の視点から、今日の奥会津・五木・椎葉に展開する山村生活を考察する。
目次
1 山の民俗学史(山の人びと;柳田国男と折口信夫;山村の調査;山村の類型化;移動と定住;高度経済成長のあとで)
2 山の世界(山の領域;恐ろしい山ノ神)
3 山の民俗変容(展開する民俗―会津山村の人びと;ダムに沈む五木村;里に近づく山―椎葉村尾前)
4 山と現代社会(山の民俗変容と現代社会)