ポストモダンの思想的根拠―9・11と管理社会

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784888489508
  • NDC分類 104
  • Cコード C1010

内容説明

9・11以後の世界は「自由」が「管理」を要請する逆説の時代―ポストモダンの第二段階の始まりだ!軽くてシニカルな「ポストモダン感覚」は、空気のように自明なものとなっている。ところが、「管理社会」は不可視であって、感覚的には理解するのが難しい。感覚的な「差異の戯れ」を容認しつつ、その上で効率的に管理するのがポストモダンの第二段階なのだ。そのため、「管理のポストモダン」を理解するには、感覚ではなく思想を武器としなければならない。

目次

序章 ポストモダンの第二段階が始まる!
第1章 規律社会から管理社会へ
第2章 統制管理社会と自由管理社会
第3章 ポストモダンとリベラル・デモクラシー
第4章 ポストモダンはどこへ行くのか
終章 ポスト人間化する管理社会

著者等紹介

岡本裕一朗[オカモトユウイチロウ]
1954年福岡に生まれる。1984年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得。玉川大学文学部教授(専攻/哲学・倫理学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

13
「差異こそ万歳!」というポスモダのお題目が常識化してむしろ差異と多様性に基く管理権力が日常を覆う、ポストモダンの第二段階に入ったとの前提で議論。社会政治論の観点に限定しつつドゥルーズ、フーコーから米国のロールズ及び政治哲学諸派まで横断する記述に、現代思想風ポエム文は一切なし。管理社会を中心問題にするのは一昔前の流行っぽいけど、定義が明確でないネオリベをパターナリズムを擁護する中途半端なリバタリアンと特徴付け、文化左翼に対して共に批判を展開しつつ立場を違えるローティとジジェクの比較もこれ以上なく簡潔に提出。2018/06/13

takao

3
ふむ2024/03/10

Akiro OUED

3
ポストモダン2.0は、9.11から始まった。自由に行動する群衆を監視し、管理しようとする社会が、世界中に蔓延し始めた。誰が管理するのか?ポピュリズムは、それが群衆自身だという証だ。自由を求める者が、自身の抑圧を欲する「自由のパラドックス」についての論考が次に続くべきでしょう。2022/05/04

tanukiarslonga

1
自分では読んだことないデリダ、フーコー、ドゥルーズ、ローティーetc.キラ星のごとく一世を風靡した思想家たちの自由を求める苦闘を解説。著者は終始クールでポストモダンらしからぬ地味なスタイルでなかなかに手厳しいこともおっしゃる。2016/11/27

ROBART

1
入門書としてはよくできてる。が、読みすすめるにつれてどんどん勢いが失われていき、最後は尻切れとんぼになるあたりが、ポストモダンの根本的問題をある意味浮き彫りにしているなぁ。2010/08/16

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