内容説明
「所有」の構造を思想史的・政治的・概念分析的に捉え直し、現代社会の中で問題化している「所有」をエチカの問題として浮き彫りにする。
目次
1 問題としての所有(所有と固有―propri´et´eという概念をめぐって;所有という問い―私のものは私の勝手…?)
2 所有が/を侵食する―所有と近代(知を「所有」するとはいかなることか―「研究業績」という奇妙な制度についてのノート;家族と所有;集団と所有―生の所有から生の保障へ;死の決定について;所有の政治学―所有的個人主義批判)
3 存在と所有―所有の思想史(所有というナウい神話―間柄の私有化の思想史;無所有の系譜―日本における所有観の歴史)