- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 絵画・作品集(西洋)
目次
孤独なアウトサイダー
レアリズムと幻想のはざまで
群衆のパレード
仮面の影で
燻製ニシン―風刺と戯画
アンソール男爵―遅れた名声
年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネロリ
5
まだ読んでいないけれど、「予告された殺人の記録」の表紙が印象的なアンソール。光と、光によって歪められる輪郭が表現する感情は、認められず嘲笑されることへの反抗で、青白く醜く歪む仮面は群衆となり、アンソールに恐れを抱かせる。赤青緑の持つ強さや、光を放つ白にはっとし、奇妙で皮肉に満ちた作風に惹かれつつも、ダンテさながらの私怨に満ちた作品とその生涯を一気に読み終えたら、毒気の強さに胸焼けがした。1900年を過ぎた辺りから支持者も増え、穏やかな晩年を過ごしたらしいことで少しホッとした。2012/09/16
justdon'taskmewhatitwas
3
新潮文庫の『予告された殺人の記録』の表紙からメキシコか南米の画家かと思ったら、ベルギーの屋根裏部屋のひきこもりだった。批評家には嘲笑され画家仲間からは拒否され家族には時間の無駄と罵られ、孤独と疎外感から世間を愚かで狡猾だと呪詛する余り、自分は無知な群衆を導く贖い主(=キリスト)であると妄想が爆発する。40歳頃からようやく大衆に受け入れられ経済的にも上向き名誉も手にするが、以降の作品はリメイクが多くパッとしない。難しいね。2024/03/30
biccvo
1
アンソール展では「ウォーリーをさがせ!」よろしく、違う絵に隠れた同じ仮面を捜してついつい遊んでしまいました。そういうこともあってか、不気味さや不吉さが取り扱うモチーフのメッセージ性からは縁遠い感じがしたのでした。ねじれた自意識というか、見るものに画一的なイメージを想起させることを嫌っているような。たまたまいっしょに来てたペリクレス・パンタジスという人の海の絵、好きです。2012/11/04
0422
0
とてもいい。暗さと死。得意とするところ。2016/12/01