内容説明
毎日ハラの立つことばかり。思いどおりにならないのは、ひとのせい、時代のせい、社会のせい、女房のせい。でもそれはほんとうか。失敗は自分のせいだ。気弱だっただけだ。大丈夫、きみは日本人。正直と勤勉さがある。
目次
足柄平野(酒匂川のほとり;わらじの知恵 ほか)
のびゆく大樹(広い世間へ;名主と作男 ほか)
尊徳先生(草かりじいさん;開墾場風景 ほか)
人民愛の偉人(大磯のぶちこわし;不義の富 ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わい
3
書き手の和田伝目当てで読む。和田は農民だっただけに、農業への言及が丁寧。現代の文学者が伝記を書いてもこうはならんたろうと思う。何度か出てきた推譲の徳…というのは、ノブレス・オブリージュのことでは…?よく、日本にはノブレス・オブリージュの精神がない、みたいに言われるけど、ある…日本というか中国なのかなぁ…?しかし、二宮金次郎だけでなく、鴎外も漱石も、あの時代の学問といえば漢籍だったわけで、日本は欧化したことで根無し草になったのでは、と、二宮金次郎読みながら考えてしまった。2021/10/17
mitya
2
幼いころ貧農になり、貧しい中でも農作業をしながら勉強に励み、幾藩もの経済立て直しをやり遂げ、立身出世していく。人格的にも素晴らしく、報徳の精神で多くの人に影響を与えた。二宮金次郎のことは何となくしか知らなかったので、勉強になった。2014/03/25