出版社内容情報
*毎日新聞 2002年5月19日より
『驚異的データが語る「戦争産業」』
「ありあまるデータを前に、論者はともかくも腹をくくって,何に注意を集中するか、何を重要とみなすかを決める必要がある」。彼がありあまるデータと呼んでいるのは,二千年を越える世界の各地域の戦争にかかわるデータのことである。実証的な歴史学が既存のデータをさらに細分化しようとするのに対して、マクニールはそれらをつなぐ大きな関係、大きなロジックを追及しようとした。もちろん豊富なデータを活用して―それから世界と人間についての幅の広い洞察をふまえて。
『戦争の世界史』は戦闘の、つまり殺し合いの歴史ではない。英雄行為と犠牲、ヒューマニズムの展開をあとづける歴史でもない.......。
*週刊文春 2002年7月8日号‐鹿島茂氏「私の読書日記」より
『どこをとっても刺激的な議論に満ちている本』
「....本書のおもしろいところは、戦争を、作戦とか戦術などではなく、武器の技術的効果、兵員を供給する一国の人口、そして、大量の将兵を支えるための兵站(武器・食糧の供給)という面から見ていることである。....」
『週刊アスキー』2012年2月21日号 「私のハマった3冊」より
(前略)そして過去、『戦争の世界史』で、技芸としての戦争が商業化・産業化されていく過程を眺める。投石から弓矢、弾丸から大陸間弾道ミサイルまでの技術史をたどると、テクノロジーは、戦場から兵士を引き離す方向へ働いているのがわかる。自己矛盾した物言いだが、戦争の非人道化こそが歴史の方角なのだ。(略) (選者:Dain)
内容説明
本書は、過去の諸時代がいかにして軍事力の強化を追求してきたかを回顧し、技術と、軍隊組織と、社会との三者間の均衡がどのように変遷してきたかを分析することである。
目次
第1章 古代および中世初期の戦争と社会
第2章 中国優位の時代一〇〇〇~一五〇〇年
第3章 ヨーロッパにおける戦争というビジネス一〇〇〇~一六〇〇年
第4章 ヨーロッパの戦争のアートの進歩一六〇〇~一七五〇年
第5章 ヨーロッパにおける官僚化した暴力は試練のときをむかえる一七〇〇~八九年
第6章 フランス政治革命とイギリス産業革命が軍事におよぼした影響一七八九~一八四〇年
第7章 戦争の産業化の始まり一八四〇~八四年
第8章 軍事・産業間の相互作用の強化一八八四~一九一四年
第9章 二十世紀の二つの世界大戦
第10章 一九四五年以来の軍備競争と指令経済の時代
著者等紹介
高橋均[タカハシヒトシ]
1954年東京都に生まれる。東京大学教養学部教養学科国際関係論分科卒業。東京大学大学院社会学研究科国際関係論コース博士課程中途退学。現職、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻教授
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感想・レビュー
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白義
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kamayan1192
harass
ひろし