シリーズ六〇年代・七〇年代を検証する
柄谷行人 政治を語る―シリーズ/六〇年代・七〇年代を検証する〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 172p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784886114273
  • NDC分類 310.4
  • Cコード C0036

目次

第1章 六〇年安保闘争と全共闘運動(一九六〇年と一九六八年のちがい;社会主義学生同盟の再建 ほか)
第2章 思想家として歩む(六〇年代;文学批評へ ほか)
第3章 現状分析(歴史と反復;なぜ一二〇年の周期か? ほか)
第4章 文学の話
柄谷行人氏の情熱に降参―インタビュー後記(小嵐九八郎)

著者等紹介

柄谷行人[カラタニコウジン]
1941年、兵庫県尼崎市生れ。東京大学経済学部卒業。同大学院英文科修士課程修了。1969年、「群像新人文学賞」を受賞し、以後、批評活動に入る。法政大学および近畿大学で教授。イェール大学、コロンビア大学、コーネル大学、UCLAなどで客員教授。現在、著述に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あんどうれおん

5
評論家が自身の政治的体験などを語った本です。一読して、まず聞き手の誠実さに圧倒されました。インタビュアーの知識や準備が充実していることによって口述が面白くなる好例だと思います。現代とは似て非なる激動の時代に、柄谷行人という著名人が始めたり終わらせたりした活動を概観できる一冊です。ところどころ難解ですが、そのように感じる部分もまた、今後の学習に向けた契機にしたいと存じます。2023/10/09

オーロラソース

4
偶然100円で売ってたので購入。著者は60年安保を近代日本が抱える問題が凝縮された日本独自のものと見る。社会主義に関しては倫理の重要性を説き、カントのいう「統整的理念」の仮象は「歴史的に統合失調症になる」としている。この「統整的理念」は国際政治にも適用できるものだと思った。E.H. カーが『危機の二十年』のなかで「あらゆる健全な政治的思考はユートピアとリアリティ双方に基礎づけられなければならない」と言ったが、リアリティを「不毛」にしないための理念が「統整的理念」なのでないか。 2013/04/21

takizawa

3
日本でデモが起こらない(盛り上がらない)のはなぜか。柄谷曰く、日本は徹底的に中間勢力が破壊された結果、個人は、具体的な個別社会を捨象した抽象的な個人としてしか存在できない。インターネットは、意見表明の手段としてではなく、匿名状態で解放された「原子化された個人」が、排他的・差別的な欲求を顕にする場にすぎない。もっとも、現代日本にも例外はあって、沖縄の県民大会。抑圧されたマイノリティは強いと思わされる(笑)。あ、昔の東大法学部生は皆、宇野経済学を勉強していたのだとか。見習わねば。2009/06/15

さえきかずひこ

1
64ページから72ページにかけてのカントについての柄谷の理解が為になった。2012/05/17

makarinx

1
小泉元総理が抵抗勢力と呼んで糾弾していたのが具体的にはどんな人たちだったのかなんて当時は考えもしなかったな……2010/06/22

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