ユーラシア・ブックレット
カザフスタンにおける日本人抑留者

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  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784885957970
  • NDC分類 369.37
  • Cコード C0336

内容説明

中央アジア五カ国のひとつカザフスタンでの日本人抑留の実態を詳細な調査記録をもとに紹介する。

目次

1 カザフスタン抑留とは(シベリア抑留とは;カザフ共和国 ほか)
2 ラーゲリでの生活(ラーゲリ;ノモンハンの日本人 ほか)
3 抑留者引き揚げの悲劇(ダモイと赤旗梯団・日の丸梯団;徳田要請事件)
4 残された課題と業績(賃金未払い問題;死亡者名簿と日本人墓地 ほか)

著者等紹介

味方俊介[アジカタシュンスケ]
1981年兵庫県神戸市生まれ。1999年中央大学法学部入学。国際法専攻。2003年中央大学卒業後、カザフスタン共和国・アルマティ市にあるカザフ国際関係外国語大学留学、ロシア語基礎課程履修。2004年カザフ国際関係外国語大学のロシア語基礎課程修了。カザフ民族大学入学、ロシア語専門課程履修。2005年カザフ民族大学のロシア語専門課程修了、日本帰国。2007年コマツユーティリティ株式会社入社、海外事業部勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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マリリン

32
2006年12月戦後強制抑留者特別給付金支給法案が民主・共産・社民党により国会に提出されたものの否決された。これが現在の政治なのかと思うと唖然とする。本書ではカザフスタンにおける日本人抑留者についてだけでなく、日露戦争時の捕虜やロシア側の捕虜の話等が書かれている。「奥のほそ道」で、ナカムラが遺した百花の句...氷溶け行く水清し胸清し...を想う。どちらも多数の犠牲者があったにも関わらず、両国の人々がお互いを慮る姿勢からも感じた。残された課題と業績の項は、現代も感じる当時の国としての姿勢に肌寒さを感じた。 2023/04/03

晴天

2
いわゆるシベリア抑留の全体像とカザフスタンの現地調査や聞き取りなどを交互に記述して、カザフスタンにおける抑留を描き出す。緯度ほど暖かいわけでは決してないが相対的にマシな気候だったとは言えども、物資不足食糧不足の中で命を落とす者は多く、政治犯収容所では暴動と戦車と銃火器による鎮圧まであり、やはり収容は過酷なことに変わりはない。だが、何十年を経て語られるオーラルヒストリーはどうも美談仕立てになりがちで、その懸隔には何とも言えなくなる。なお、ノモンハンのときの捕虜が「先輩」として現地にいたという話には驚いた。2022/02/17

のぶ

2
カザフスタンと言うと昔フランスW杯予選で戦ったこと、天然資源が豊富でアスタナと言う未来都市に遷都したこと(中田英寿が訪れて鉄腕アトムの世界だって言ってた)などが思い浮かぶ。抑留者が居たことは初めて知った。 カザフの抑留者は地元の人と交流があったと言う特徴も理解出来た。 背景知識が無い人にも伝わりやすいと思う。緻密な取材が裏付けられた、時間や場所、出来ごと、叙情が上手く織り交ぜられ、必要なことが述べられていると理解した。 やはり、新聞やニュースだけじゃ分からないことがいっぱいある。2011/04/11

samandabadra

1
テーマにひかれて読書。シベリアと比べて、気温が暖かだったために救われた人々もいるという話だったが、それでも厳しい生活の話が見えた。2010/10/28

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