内容説明
妖婦伝説に彩られた大逆事件の犠牲者・管野スガは、すぐれた女性ジャーナリストの先駆者である。白菊の君とのみ讃えられた『明星』の歌人・石上露子は、古い家制度のなかで鋭い自我意識にめざめ、激しく葛藤していた。二人の実像を、改めて明らかにする。
目次
第1部 管野スガ―女性革命家の虚像と実像(士族の娘の誇りと気概;『大阪朝報』の女性記者として;大阪婦人矯風会での活動;キリスト教から社会主義へ)
第2部 石上露子―河内が生んだ反戦歌人(富田林の旧家の娘;文筆活動と反戦の作品;社会主義への共感と挫折)