内容説明
「人種差別の極致ともいえる南アフリカ共和国のアパルトヘイト―いったいこのような不合理な制度がいつまで続くのか。国際社会はそれに対して有効な手を打てないのか」本書は、外務省アフリカ第二課長としてこの問題に取り組んだ、著者の3年間の記録である。
目次
1 アパルトヘイトの矛盾(アフリカとの出会い;南アの人種隔離政策 ほか)
2 国際社会の対応(国連と英連邦;先進国サミットでの討議 ほか)
3 日本にとっての南ア問題(政府の基本的立場;日本の対南ア規制措置 ほか)
4 新たなアフリカ外交を求めて(政策対話の推進;南ア黒人を積極支援 ほか)
5 南部アフリカと南ア(周辺諸国の不安定化;共同開発の試み ほか)
著者等紹介
天木直人[アマキナオト]
前駐レバノン特命全権大使。1947年、山口県生まれ。69年、京都大学法学部中退、上級職として外務省入省。中近東アフリカ局アフリカ第二課長として南アフリカの人権隔離政策撤廃に取り組む。内閣安全保障室審議官、在マレーシア、在オーストラリアおよび在カナダの各大使館公使、駐デトロイト総領事などを歴任。駐レバノン特命全権大使としてイラク戦争に反対する公電を送り日本政府の対米追随を批判、「勇退」を迫られた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。