内容説明
渋沢栄一はなぜ一代で500もの会社を創ることができたのか。いまこそ「論語=道徳」と「算盤=経済」を一致させる哲学が必要!
目次
第1章 『論語』が教える人生訓―処世と信条
第2章 一生の志を立てる―立志と学問
第3章 正しい判断力を身につける―常識と習慣
第4章 正しい富の使い方―仁義と富貴
第5章 本質を見る目を養う―理想と迷信
第6章 いかにして自分を磨くか―人格と修養
第7章 競争社会に欠かせない温かな絆―算盤と権利
第8章 モラルなき金儲けは必ず失敗する―実業と士道
第9章 今、必要とされる教育とは何か―教育と情誼
第10章 人生の喜びは成功の先にある―成敗と運命
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
昭和5年山形県生まれ。30年上智大学文学部大学院修士課程修了。ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学留学。Dr.phil.,Dr.phil.h.c.平成13年から上智大学名誉教授。幅広い評論活動を展開する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
9
個人の感想です:C。渋沢栄一の『論語と算盤』という本の内容を知りたいと思い借りたが、選書を間違えた。この本は『論語』からも『論語と算盤』からも断片を引用しているが、基本的には著者の渡辺昇一先生の個人的な考え方を強く打ち出した本。靖国神社に天皇や首相が行かないことを批判したり、教育勅語を礼賛したり、「何かミスするとガミガミ怒鳴り、完膚なきまでに罵倒し、親までも引き合いに出して悪しざまに罵るような先輩」が良いと主張。これはパワハラです。残念ながら、孔子や渋沢栄一の思想にはこの本だけではたどり着けない。2019/06/26
ue3104
5
商売は一時的に大儲けすればいいのではなく、コツコツと利益を上げ長く続くことが理想だ。そのためには、真に顧客が求めるものは何か?社会が必要としていることは何か?ということについてしっかりと考え、コミットしていかなければならない。そう考えたとき、何が一番大事かというと「信用」ではないかと思う。2021/06/03
ちなつパパ
4
「道徳(論語)と経済(算盤)は、互いに反するものでなく、車の両輪である」という信念を生涯貫ぬき近代産業の育成に力を注がれた渋沢栄一翁。モラル低下が問題になっている現代日本人が読まなければならない一冊と言えるのではないか。そして、私自身これまでもこれからも『人の世に処するの道はなかなか至難のものであるけれども、論語を熟読玩味してゆけば大いに覚るところがあるのである。ゆえに私は平生孔子の教えを尊信すると同時に、論語を処世の金科玉条として、常に座右から離したことはない。』というお考え・お教えを貫いていきたい。2013/02/03
ミニすけ
1
字が大きく、読みやすい文章で書かれてあるにも関わらず、眠くなった。どちらかというと、道徳の本。人生に大切なことが渡部昇一節で語られています。2020/08/20
まさなる
1
先日、亡くなられた渡部昇一先生の本だが渋沢栄一について知りたくなり読んでみた。内容が渋沢が孔子について論じ、それを渡部先生が論じるというものなので、どの部分が誰の意見なのか気にしながら読まなければいけなかったが、渡部先生の自説のようなものが時々挟み込まれていて、そこが息抜きになる。残念ながら論語も渋沢栄一もよく知らないので、本書についてあまりよい感想は言えない。論語でも読んでみようかな。2017/08/08