内容説明
学校の帰り道、探検に出かけた「べつの町」で、宇宙みたいな音色のギターを奏でるお兄さんから99個の「ぜつぼう」を集める指令を受けた男の子。いつもと違った時空の町で、「ぜつぼう」のコレクションが始まります。言葉と絵が奏でる不思議な冒険のお話。
著者等紹介
古川日出男[フルカワヒデオ]
1966年福島県生れ。2002年『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞と日本SF大賞を、2006年『LOVE』で三島由紀夫賞を受賞。自作の朗読イベントを積極的に行い、朗読CDやDVD等も発表。2011年春の震災を経て、同年12月からは脚本・主演を務める朗読劇「銀河鉄道の夜」を制作し国内各地での上演を行っている
後藤友香[ゴトウユカ]
漫画家・画家。1978年東京生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。2001年「マンホールの謎」で第3回アックスマンガ新人賞・南伸坊賞受賞。2002年、第125回ザ・チョイス入選。マンガと並行して個展多数開催、ロックバンドのPVアニメーションやミュージアムショップのグッズを手掛けるなど、アート方面でも活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
11
遊びが過ぎて、見知らぬ町に辿り着いた少年は、ギター弾きのお兄さんと出会い、自分の町に戻るために、ぜつぼうを99個コレクションする冒険へと出る。福島出身の古川日出男は、ここ最近の小説で、震災に、そして福島にこだわった作品を発表し続けている。それは、絵本においても同様だ。『コレクションさん』には、震災の「し」の字も、福島の「ふ」の字も出ては来ない。しかし、少年が辿り着いた荒廃した町の光景は、震災後の福島のそれを嫌でも思い出させる。(つづく)2013/09/02
メセニ
4
ぎゅぎゅいん!ぎゅうん!ぐわあんぐわあん!(わかる)2017/02/23
保山ひャン
1
京都のトランスポップギャラリーで原画展は見たけど、本を読むのは今回はじめて。「ぜつぼう」を99集めてなんとか隣町から無事帰り、サボテンを復活させようとする少年の物語。もう、絵のインパクトの強さったらないのだ。面白い!2015/04/23
さなぎ虫
1
アマゾンに勧められて購入。古川日出男の本で発刊を見逃したのは久々。<コレクションさん>といえど、これだけの<ぜつぼう>を目の当たりにして涙して尚笑顔で歩く主人公に驚きを隠せませんよ。<ぜつぼう>って、なんだ?ぼくらにも、お兄さんの歌を聞かせて欲しい。 余談だけれども、これを向井秀徳おギターとともに古川日出男朗読で聞きたいなー。そんなイベント、もしかしてもう既に終わったかしら…。2013/10/31
龍國竣/リュウゴク
0
「〈ぜつぼう〉ってなんですか?」「べそをかいたりすることだ」 その〈ぜつぼう〉を集めていく。 作・古川日出男。カラーで描かれた絵。通常重力は絵の下の方にあるものだが、ここで描かれる人物は必ずしも下から上に立っていない。そこに自由さがある。2013/08/11