感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
港まりん
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最近ゴシップ続きの清原和博の名前繋がりでなぜか思い出した渡辺和博。1975年から82年にガロに掲載された短編マンガばかり約40作。嵐山光三郎氏の「あまりにヘタすきる。けれど稚拙な絵の奥に牙がある」という評は的を得ており、あーこんな絵をかく人だったと懐かしく思うとともに〇金〇ビのエッセイ等鋭い観察眼を発揮していたことを思い出した。早逝したこともあり、嵐山光三郎を初め、赤瀬川原平、南伸坊、みうらじゅん、リリー・フランキーらサブカル界の重鎮による前書き・後書きが豪華で惜しまれて亡くなったことが偲ばれる。2014/10/13
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
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正直つまらない漫画もあるが『連発銃の謎』や『熊猫人民公社』等面白いのもたくさんあった。差別を題材にしている漫画も。巻末の南伸坊、みうらじゅん、リリー・フランキーの鼎談も面白い。2011/05/25
龍國竣/リュウゴク
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唐十郎らから「あまりにヘタすぎる。けれど稚拙な絵の奥に牙がある」「バカなふりをした凶器か」と驚嘆の声があがったという。これが実に的を射ている。ほのぼのした絵に、ヒトラー、戦争、ゲンバク、薬物が描き出される。ロボットと被差別民の連想が強烈だ。2013/08/20
王天上
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発表された当時に読んだときは「変な漫画だなー」と思っていたが、久しぶりに読むと私小説の味がある。観察力のすごい作家だな。2012/07/17
#208
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ほんとうよりもほんとうに近い感触でひとコマひとコマがぐいぐいと入ってくる。苦いのか楽しいのかわからない気持ちのまま頁をめくる手はとまらず、四角のなかに必要な線のみで留められた絵柄をずうっとじっと追いかけてしまった。2010/02/16