医者、用水路を拓く―アフガンの大地から世界の虚構に挑む

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医者、用水路を拓く―アフガンの大地から世界の虚構に挑む

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  • サイズ B6変判/ページ数 375p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784883441556
  • NDC分類 517.13
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「百の診療所より1本の用水路を!」

白衣を脱ぎ、メスを重機のレバーに代え、大地の医者となる。──パキスタン・アフガニスタンで1984年から診療を続ける医者が、戦乱と大旱魃の中、1500本の井戸を掘り、13キロの用水路を拓(ひら)く。「国際社会」という虚構に惑わされず、真に世界の実相を読み解くために記された渾身の報告。


【目次紹介- 抜粋 -】
序章 9・11事件とアフガン空爆
第一章 爆弾よりパンを
第二章 復興支援ブームの中で
第三章 沙漠を緑に
第四章 取水口と沈砂池の完成
第五章 第一次灌漑の実現へ
第六章 沙漠が緑野に
第七章 人災と天災
第八章 第一次工事13キロの完成
巻末資料


著者紹介
中村哲(なかむら・てつ)
1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。医師。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病を中心とした貧民層の診療に携わる。1986年からはアフガン難民のための医療事業を開始、アフガン東部山岳地帯に三つの診療所を設立。98年には基地病院PMSをペシャワールに建設。2000年以降は、アフガニスタンを襲った大干ばつ対策のための水源確保事業を実践。さらに02年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「アフガン・緑の大地計画」を開始、03年3月からは灌漑水利計画に着手、07年4月第1期工事完成。2019年現在、灌漑面積約1万6千5百ヘクタール。年間診療数約8万人(2006年度)。
 著書に、『ペシャワールにて』『ダラエ・ヌールへの道』『医は国境を越えて』『医者 井戸を掘る』『辺境で診る 辺境から見る』 『医者、用水路を拓く』(以上石風社)、『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫)、『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る――アフガンとの約束』(澤地久枝氏との対談 岩波書店)、『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』(NHK出版)、などがある。
 ペシャワール会現地代表、PMS(平和医療団・日本)総院長として現地事業を指揮。2019年12月4日、アフガニスタン・ジャララバードで、凶弾に斃れる。享年73歳。

内容説明

白衣を脱ぎメスを重機のレバーに代え大地の医者となる。「百の診療所より一本の用水路を!」パキスタン・アフガニスタンで一九八四年から診療を続ける医者が、戦乱と大旱魃の中、一五〇〇本の井戸を掘り、一三キロの用水路を拓く。「国際社会」という虚構に惑わされず、真に世界の実相を読み解くために記された渾身の報告。

目次

序章 九・一一事件とアフガン空爆
第1章 爆弾よりパンを
第2章 復興支援ブームの中で―医療活動の後退
第3章 沙漠を緑に―緑の大地計画と用水路建設の開始
第4章 取水口と沈砂池の完成―〇四年三月から〇五年四月
第5章 第一次潅漑の実現へ
第6章 沙漠が緑野に
第7章 人災と天災
第8章 第一期工事十三キロの完成

著者等紹介

中村哲[ナカムラテツ]
ペシャワール会現地代表、PMS(ペシャワール会医療サービス)総院長。1946年福岡市生まれ。九州大学医学部卒業。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病コントロール計画を柱にした、貧民層の診療に携る。1986年からはアフガン難民のための事業を開始、アフガン北東山岳部に三つの診療所を設立。98年には基地病院PMSをペシャワールに建設。2000年以降は、アフガニスタンを襲った大旱魃対策のための水源確保事業(井戸掘り・カレーズの復旧。作業地1500ヶ所以上)を実践。さらに02年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「緑の大地計画」を継続、03年3月からは潅漑水利計画に着手、07年4月第1期工事完成。年間診療数約8万人(2006年度)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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ヴェネツィア

398
日本でもアルカイダやアフガンのイスラム勢力が、あたかも人類全体の敵であるかのような報道がなされていた時、アフガニスタンは未曽有の旱魃による渇水に苦しんでいた。そんな中でアメリカは空爆を敢行し、アフガニスタンに居た全てのNGOがカブールに撤退した。東部の農村地帯に留まったのはPMS(ペシャワール会医療サービス)だけだった。中村氏は、この地で井戸を開削していたのだが、それで飲み水は賄えるようになったが、耕作まではできなかった。そこで彼は延べ13km に及ぶ用水路の造成を企画したのである。⇒2022/06/29

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

120
医療だけでは貧しい人々は救えないと始めた大規模な灌漑施設の建設。基礎的な知識もなく全くゼロからのスタートで渇いた大地に水路を築く。しかも同時多発テロの為、当時世界のアフガニスタンに対する目は冷たい。こうした逆境の中で作られた一本の用水路が緑の大地を産む。素晴らしいとしか言いようがない。「罪の無い子をたくさん餓死させた上、ご丁寧に爆弾を振りまいて殺傷し、今更教育支援だの医療支援だのあるものか。人の命をなんと思っとるんだ」現地に寄り添わない形だけの復興援助に対して、中村氏の言葉は厳しい。★★★★★2021/02/21

きたぴー

32
初めての中村哲氏。「1000本の注射より1本の用水路」中村哲氏の偉業は聞いたことがあったが、その実情は初めて読み知った。私も農業土木技術者の端くれだが、医師である氏の用水路開削の業績には足元にも及ばない。「カネがなくとも生きてゆけるが雪がなくては生きられない」初めて聞くアフガニスタンの諺。地域の風土や人を良く知り、モノのない実情に合わせて何とかする。一朝一夕に身に付くことではないが、その気概と知恵は勉強になります。日本の伝統的な水利施設の活用も興味深い。観念の戦いは不毛、平和は積極的な力でなければならぬ。2023/10/02

朗読者

26
今、中村先生がアフガンで殺されたというニュースを見ました。 サイン本をいただき、酒席で歓談させていただきました。 アフガンで医師をしながら、住民達の生活や安全を向上させるために、近隣国から重機や資材を買ってきて、自ら重機に乗り住民達を指導して用水路を造るという偉業は他の誰にも真似できません。 中村先生、悔しいけど、お疲れさまでした。ありがとうございました。と言わせてください。2019/12/04

ようはん

23
昨年12月にアフガニスタンで武装勢力の襲撃に巻き込まれて亡くなった中村医師。その際にアフガニスタン国内での医療活動や用水路を開いた事を知るが、その活動内容が書かれた本。旱魃で砂漠化した土地に河川土木の専門家ではない中村医師らが試行錯誤を繰り返して数年の期間で用水路を工事を進めるが当時はアメリカのアフガニスタン空爆直後からの不安定な状況であり、さらに河川の氾濫や土壌の複雑さは日本以上。とにかく困難が続くが現地の人々の為に不屈の意志でやり通す中村医師の姿に心打たれる。つくづく惜しい人を亡くした物だ…2020/10/08

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