内容説明
フェア・トレードって何だろう?どんなしくみで回っているの?値段はどうやって決めるの?ラベルにどんな意味があるの?いつ、どうやって始まったの?エコロジーにも関係あるの?本当に人や地球のためになるの?深まる疑問を追いかけて、見て、聴いて、撮って、書いた旅の記録。やがて、ものを通して世界が見えてくる。
目次
第1章 ダージリンへ―紅茶とフェアトレード・ラベル
第2章 ヨーロッパへ―カフェやショップと活動家たち
第3章 ガーナへ―開発援助とフェア・トレードの関係
第4章 なにをアンフェアと呼ぶのか?―国際的な背景とさまざまな運動のかたち
第5章 インドへ―半砂漠の刺繍とガンディー思想
第6章 そして日本へ―手工芸品のデザインとネットワーク
著者等紹介
三浦史子[ミウラフミコ]
山口県生まれ。東京造形大学造形学部在学中より世界各地に旅する。店舗の企画設計職を経て、1990~91年イギリスに滞在。帰国後、出版編集に携わる。98年よりフリーランス。ひと、もの、ことの「移動」を切り口に、取材活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はるき
17
経済学でも社会学でもないルポタージュ。ジャッジせず、淡々と生の声を拾い上げています。どこか「支援してあげている」という傲慢な感情を抱いている自分にハッとしました。2021/02/13
Yoshiko Hamano
1
実際にフェアトレードうう係者に会いに行き、生産者やフェアトレードの活動家の生の声を届けてくれる本だと思う。近年フェアトレードが広がり始めているとはいえ、日本は本当にフェアトレードに関しては遅れているなと感じる。2012/08/13
takashi1982
1
フェア・トレード商品(本書のメインは紅茶)って実際どのように生産されているのか、現地を巡ってのルポタージュ。著者はルポ慣れしてないせいか、事前にどういう問題があるのか調査してから現地に赴くと言うよりも、その様子を直接見てやろう、という動機の方が強そうに思われる既述だ。国際経済学の観点からは別の著作が必要だろうが、それを差し引いても、この本は読みやすいし、ここに書かれる内容は南北問題を考える上で重要な示唆を与えてくれる。2009/12/20