内容説明
英語だけで世界のすべてが読め、語れるかのような錯覚に陥っている日本社会。英語一極集中状況の歴史性を説きつつ、英語教育/英語教科書の執筆に携わった著者が、「英語・英語教育問題」の政治性、社会性を鋭くえぐり出し、その社会的病理の様を明らかにするとともに、解決への糸口を探る。
目次
1部 「英語問題」を考える(English/英語の定義をめぐって;英語帝国主義の系譜;病理現象としての「英語問題」の本質―「英語病」を告発する3冊 ほか)
2部 「英語教育問題」を考える(この国を「米国ニホン州」にしないために―「植民地化現象」と小学校の英語教育;愚民化に手を貸す英語教育の実態;英語教科書の1世紀(言説としての教科書批評再考;戦後民主主義と英語教科書))
3部 「英語教師としての自画像」を考える(ある英語教師の半世紀;講演:私にとっての中野好夫―英語教師像の原風景)
著者等紹介
中村敬[ナカムラケイ]
1932年、愛知県生まれ。1955年、南山大学英語学英文学科卒業。専攻は英語社会論。1966年~1967年、英国政府奨学生としてロンドン大学留学。1980~1981年、ウェールズにおける言語問題調査。成城大学名誉教授
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