出版社内容情報
ポスト構造主義とフェミニズム理論を横断的に架橋し、理性=男性中心的な文化制度の中で誤読されてきたアメリカ女性作家(ウルフ、オルセン他)の作品群を蘇生させる。男性支配に馴れ親しんだ女性のダブルクロス(裏切り)を逆構築する。
内容説明
ポスト構造主義とフェミニズム理論を横断的に架橋し、理性=男性中心的な文化制度の中で誤読されてきたアメリカ女性作家の作品を蘇生させる。男性支配に馴れ親しんだ〈女性〉の裏切りを超えて、近代/ポストモダンの対立を揚棄する試み。
目次
第1章 性の政治学と批評の判断
第2章 決定不可能性の徴―メアリー・ウィルキンス・フリーマンの物語再考
第3章 口承性とテクスト性―ゾラ・ニール・ハーストンの『彼らの目は神をみつめていた』
第4章 女たちの世界―マリリン・ロビンソンの『ハウスキーピング』
第5章 ダブルクロスを超えて―「差異」の概念とフェミニズム文学批評
第6章 性の政治学を逆構築する―ヴァージニア・ウルフとティリー・オルセン
第7章 拒絶―書くこと(の)身体/身体(を)書くこと
第8章 非/結論として―フェミニズム文学批評の理論と実践の問題
「差異」の原野に未来はあるのか?