内容説明
旧ナラトロジーと新ナラトロジーを架橋する統合のナラトロジー。チョムスキー文法を援用するプリンスの物語の文法は、文学研究としての物語論の射程を超出した「人間の学」の可能性を予感させる。
目次
1 物語るもの
2 物語られるもの
3 物語の文法
4 物語の読み
5 物語性
6 結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ecriture
9
物語るもの、物語られるもの、物語の文法、物語の読み、物語性という5つの章からの物語論。正直に言って文法の部分には興味を持てないのだけど(これ自体が「物語の読み」でもある)、物語の速度分析がとても面白い。あるテーマにとっての語りの無限速度と速度ゼロ、速度の合成云々。物語の読みやすさと読みにくさとは何かについての考察もかなり道を切り開いてる感じ。何もないところから叩き台を提供する最初の人って本当にすごいと思う。メタ物語の定義に関しても勉強になった。あぁ、基本に立ち返るとそういうことだったよね、と。2012/05/26
さぼ
1
① 物語論の色々なフレームを任意の文章に当てていって物語論的にはこんなフレームがるよって数が多いだけでまとまりも明快さもない文章がだらだら続く。そして辞書程度の説明もない。とてもつまらないし前提も常に不足している。物語論の本を探しているなら他を当たった方がよい。2014/08/01
gkmond
0
眠くなる本で、睡眠導入剤としてはびっくりするほど優秀だった。中身については、ぼくは読者としてお呼びじゃなかった。2014/07/20
とんび
0
どーも学問は当たり前のことの確認が多くて退屈だ。半分寝た状態で読んだこともあって、あんまり得るものがなかった。2012/01/27