出版社内容情報
≪チョムスキー革命≫から40年生成文法理論の新たな展開をさぐる言語学会のみならず、哲学、心理学、認知科学など広範な分野に一大潮流を巻き起こした「生成文法」は、いまだ進化しつづけ、さらなる発展を遂げようとしている。本書は、P&Pアプローチから極小主義(ミニマリスト)プログラムへといたる生成文法のパラダイム変換を論じたThe Minimalist Program(MIT Press、1995年刊)の待望の邦訳である。1987年の東京、京都での講演をふくむ、1986年から1994年にかけて発表されたチョムスキーの最新論文集。目次第1章 原理―パラミター理論第2章 派生と表示の経済性についての覚え書き第3章 言語理論のための極小主義プログラム第4章 範疇と変形原題:The Minimalist Program
内容説明
チョムスキーの論文集’86~’94。『チョムスキー革命』から40年、生成文法理論の新たな展開をさぐる。哲学、心理学、認知科学など広範な分野に一大潮流を巻き起こした「生成文法」は、いまだ進化しつづけ、さらなる発展を遂げようとしている。P&Pアプローチ、そして極小主義(ミニマリスト)プログラムへといたる、生成文法の最新理論に迫る。
目次
第1章 原理‐パラミター理論
第2章 派生と表示の経済性についての覚え書き
第3章 言語理論のための極小主義プログラム
第4章 範疇と変形
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
1
本書以前の統率・束縛理論(GB)では、例えば指示原理は言語機能に固有の原理とされた。が、ミニマリスト・プログラム(MP)では、それは意味に関するシステムからの要請とされ、統語部門は単語や素性を構造体に組み上げ、それに対するチェックが言語機能外の状況においてインターフェースで行なわれるとされる。著者のnatureの完全性理念から戦略的に仮説されるMPは、生み出されたものの不完全さという従来の進化論的通念を打破するためにガリレオの自然観を採用し、数学的に記述可能で経済的な最適解としての言語設計を追求していく。2017/05/13
御光堂
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前半ではGB理論が解説され、後半ではそれを否定解体したミニマリストプログラムの解説になる。難解である。この本だけでそれらを理解しようとするのは難しいので、他の参考書にもあたった方が良い。
親橋白金(実は加藤國康)
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言語は脳にある。そのあり方がある意味「分子レベル」でドラマティックに解明されていく。2008/03/05