化粧にみる日本文化―だれのためによそおうのか?

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  • サイズ A5判/ページ数 315p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784880652177
  • NDC分類 383.5
  • Cコード C0039

出版社内容情報

●本書より(版元ドットコムより)
女も男も、いつの時代も人は顔に手を加える。
心理と行動、文化と風俗の二つの側面から、わが国の「化粧」文化を捉えなおす初の試み。
古代から現代にいたる、「化粧」をすることの意味と効果を男女問わず丹念に分析した、気鋭の心理学者による最新の社会論。

内容説明

男も女も化粧をする。だが、その事実は忘れられ、化粧は女性だけのものと考えられている。心理と行動、文化と風俗の二つの側面からわが国の「化粧」をとらえ直す初の試み。

目次

第1章 化粧とは何か(化粧の辞書的な意味;国文学にみる化粧;化粧の目的と機能;化粧の分類)
第2章 化粧の変遷―その動態的理解(基層化粧時代;伝統化粧時代;モダン化粧時代)
第3章 化粧するこころ―その構造的理解(外見がもたらす自信;異性の化粧行動に対する期待;異性の化粧行動に対する期待と個人差要因;化粧意識;化粧意識と個人差要因;化粧行動の文化化と化粧意識の社会化)

著者等紹介

平松隆円[ヒラマツリュウエン]
1980年生まれ。08年佛教大学院教育学研究科博士後期課程修了。現在、国際日本文化研究センター勤務。京都大学ベンチャービジネスラボラトリー研究員を併任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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黒鳥

1
同級生が皆して化粧する年頃になり、化粧に興味が湧いてきたので読んだ。女性→男性、貴族男性→男色の天皇(!)、庶民/武士の妻→武士…現代では自己表現としての色が強まった化粧も、日本の歴史の多くにおいては従属性の表現だった。現代の化粧に従属表現としての性質はないとするのが筆者の考えのようだが、女性が一方的に必需の身だしなみとして化粧を強いられる現状は、未だ従属から解放されたとはいえないのではないだろうか。/異性が期待する化粧、化粧する意識についての研究データも載っていて、実生活にも役立ってしまう。2020/05/03

ロボ子

1
レポートのために以前図書館で借り読了した本だが、購入を検討しているので記録しておく。「化粧」という行動を多面的に見ており、それでいてわかりやすくまとまっている。本著では様々な例を挙げているが、なかでも「化粧療法」がなかなか興味深かった。外見の障害を化粧により克服し、自信を取り戻して社会復帰してゆく、というものだ。「美と醜」といった価値観でしかいままで化粧を見てこなかったので、こういった社会的な面を知ることができただけでも大きな収穫だと思う2013/07/29

妃希ゆん

1
化粧は呪術的な目的から始まり、上位の者へ受け入れられるためのものへ。身だしなみや身体のケア、自己表現といった意味が付与されてゆく。縄文から現代まで、それぞれの時代の中での化粧の意義とその変遷。男女での化粧の意義の違いなど、内容は多岐にわたっている。特に19世紀から現代にかけての化粧の意義の変遷、男女間の意識の違いについては内容が濃く、面白いと感じた。現代では、メイクアップはほとんどが女性のものであり、芸能人など一部の男性しかしないものだが、数十年前には普通の男性も行っていたというのに驚いた。2012/03/30

メルセ・ひすい

1
Dr.論文  ×2009/12/23

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