内容説明
“私たちは、いかに生きるべきか”。モダニティが意図せずに育んできた「害悪」を克服するための社会的理念の検証と提示。
目次
1 保守主義―ラディカリズムの容認
2 社会主義―ラディカリズムからの退却
3 いまの時代の社会革命
4 二つの民主化理論
5 福祉国家のかかえる矛盾
6 生成力のある政治と建設的福祉
7 建設的福祉、貧困、生きることの価値
8 マイナス・イメージを負ったモダニティ―エコロジー問題と生きることの政治
9 政治理論と暴力の問題
10 行為能力と価値をめぐる問題
著者等紹介
松尾精文[マツオキヨブミ]
青山学院大学文学部教授。専攻は社会学
立松隆介[タテマツリュウスケ]
博慈会高等看護学院講師。専攻は社会学
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感想・レビュー
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きいち
17
右派が保守で左派が革新=ラディカルとはいえなくなった今(だって、過去から受け継いだ時代遅れの制度を取り除け、って右派の発言だものね、どう考えても保守じゃない)。英国の話なのだけど、読んでて日本の話だとしか思えない。◇我々が直面している課題を乗り越えるために必要なのは抜本的なガラガラボンではなく、松尾が芥川の言葉を引いて言うように「常識を実行に移そうとする思想」、それがギデンズの言うラディカル。分かりやすい断定やダメ出しに逃げず、面倒な対話と巻き込みで少しずつ前を目指す、哲学的保守主義。うわあ、宮本常一だ。2013/11/24
p-nix
1
新たな視点というか、物事を】評価する上で様々な軸の取り方があるんだな、と気づかされる。2009/08/24