出版社内容情報
ポテチの発がん性、輸入野菜のお買い得、骨なし魚ブレイク中、免疫力アップヨーグルト？ こども用ビタミン剤、非遺伝子組み換え表示の小粒納豆。健康不安をあおるでたらめ食情報を検証する。
特集
SPECIAL EDITION
食材の安全性から
こども用サプリメントまで「遺伝子組み換え食品を食べたくないと思ったら」「添加物を避けたいときに覚えておくこと」「肉、魚のダイオキシンはどうすればいいか」
回答者／安田節子、小野南海子、蓮尾隆子、富山洋子
34- 最大の課題は
文／富山洋子
36- 参考文献
連載
SERIES
＜＜からだ＞＞
38- お母さん・お父さんのためのこども診断学20
発疹のでるうつる病気
文／山田 真
44- かってになさい！・最終回
「神経芽細胞腫」
乳児検診は効果なし
談／母里啓子
48- 闘う小児科医誕生秘話
ぼくの青春闘争録28
大規模な公害「水俣病」
文／山田 真
＜＜こころ＞＞
52- マナ＆のりりんの不安物批評・最終回
根気がない
談／安住磨奈・石川憲彦
56- 続・児童精神医学入門・最終回
崩れはじめた医学の常識
文／石川憲彦
58- マナ・ママの逆ギレエッセイ
お疲れ？・最終回
輝け！日常
文／安住磨奈
60- 幼い子のこころとくらし20
野菜ぎらい
文／内田良子
＜＜くらし＞＞
64- 子育ての心配
そんンバー常備店
●コラム●
47・予防接種情報(19)「在庫処分？有効期限切れのMMRワクチン接種」／50・編集委員のからだ話・最終回／62・ママの疲労回復BOOK・最終回「発見！『ぼんのくぼ』」／81・『ち・お』を読む会(19)「ちょこっとうるおう回覧ノート」
私が食べ物のことに関心をもったきっかけは30年ぐらい前のこと。有吉佐和子という人が新聞に連載した、『複合汚染』という変わった「小説」に出会ったことでした。薬剤を使って腐りにくくしたレモンのことが印象に残っています。
当時、私は学生でした。東京で一人暮らしでした。朝はパンに砂糖をまぶして食べ、昼は学生食堂でいちばん安いカレーライス。夜は友人の下宿に出没して乾き物に一升瓶、といった食生活でしたから『複合汚染』にはびっくりしました。で、「まともな食生活」とはなんだ、と考えはじめ、ついにそれが仕事になりました。
30年後のいま、食についての情報は当時よりも多いのに、「でも、ほんとう？」と、疑う人も増えました。最後は自分で生産するしかありませんが、みんながそうできるとはかぎりません。結局は、自分なりの納得を求めて、工夫したり運動することにつきるのだと思います。
今回の特集がその一助になれば幸いです。読者の不安のタネを増やすのかもしれないという逆説を覚悟しつつ
