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DES薬害―被害と救済の検証

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  • サイズ A5判/ページ数 319p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784880238463
  • NDC分類 499.1
  • Cコード C3047

内容説明

ジエチルスチルベストロール(DES)は1938年に開発された合成女性ホルモン(エストロゲン)剤です。DES胎内暴露児(男・女)およびその母親の徹底的な追跡調査をとおして、これらの被暴露者が、がん、奇形、生殖障害など多様な影響を被っている事実が明らかとなり、被害者の救済が重い課題となってきました。このように、DESによる薬害は、米欧諸国では、その被害の深刻さと規模の大きさからしてサリドマイド薬害と並ぶ、薬害の歴史のうえでも特別な地位を占めるものと見なされています。しかしわが国では、DES薬害についてのまとまった情報は乏しく、一般市民はもちろん、医療従事者、医薬品規制当局、製薬企業、医学・薬学研究者などの関心も決して高いとはいえません。本書は、このような実情を顧みて、DES薬害の全体像を紹介する日本語で書かれたはじめての成書として執筆したものです。

目次

DES薬害のあらまし
DESの開発とFDAによる承認
妊婦に対するDESの投与
妊婦に対するDES療法への懸念と批判
DESによる経胎盤発がん―被害患者の発見
DES薬害の実態解明と被害者支援の取り組み
DES薬害研究の到達点
実験動物におけるDESの影響
DES薬害をめぐる訴訟
米国以外の国におけるDES薬害
DESの販売・規制・使用をめぐる日本の状況
家禽・家畜生産へのDESの利用
DES薬害をめぐる論評と手記から
DES薬害をめぐる年表

著者等紹介

水谷民雄[ミズタニタミオ]
1936年、京都府生まれ。1964年、京都大学大学院薬学研究科博士課程修了。京都大学薬学部助手、京都市衛生研究所主任研究員などを経て、1978年、京都府立大学生活科学部教授。1997年、京都府立大学人間環境学部教授。2000年、京都府立大学名誉教授。専門分野は環境毒性学、食品衛生学。環境化学物質の毒性発現のしくみ。薬学博士
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