内容説明
「美しさ」「肉体的魅力」というテーマを、さまざまな実例、多くの文献を取り上げ検証し、女性学・フェミニズムの枠を超えて注目を集めた画期的論考。
目次
第1章 美しき性
第2章 いいルックス、嫌な気分
第3章 小道具と化粧
第4章 行動と媚態
第5章 性別は運命か?
第6章 アメリカ美人、成長す
第7章 ダイエット、シェイプ・アップ
第8章 結婚の季節
第9章 アメリカ美人、年を取る
第10章 美の束縛をほどく
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あんず
3
女性を逸脱した不完全な型の人間とみなす欠陥論をもとに、美しさは価値の低い性である女性に価値を付与するものとして寄与してきたこと。 美しさは一時の平等を引き出すにすぎず、完全な個人として認められることの代わりにはならないこと。 美しさは、見られる側に内蔵されているのではなく、見る側の脳に内蔵されていること。 美しさをめぐる社会的背景を紐解きつつ、〝美〟から女性が自由になる術を丁寧に紐解いた良著。サンプルや現実認識の偏りを感じる描写もありましたが…あとフロイトはちょっとなんとなく受け付けない。2023/05/02
影実
1
社会によって作り出された美しさの基準が女性を苦しめている現状に対する考察。美しさは女性固有のものという認識への疑問提起。良著。2009/02/11
竜崎
0
女性は美しい性であれと社会から要求される。若く美しくあることが女性の価値を高めるという文化の中では、女性は美しさに駆り立てられる。化粧をし髪を染め、脱毛やコルセット、整形、纏足といった道具を用いて女性は美しさという神話を実現しようとする。本書は女性に美しさを求める社会規範を問いただす。2013/10/24