出版社内容情報
《内容》 視覚性失認研究は様々な科学的分野に関連しており、これらの研究は現在大学、研究所、病院などで盛んに行われている。これらの領域には神経心理学、神経生理学、認知心理学そしてコンピュータ・ビジョンが含まれる。視覚性失認症は失語症や失行症、健忘症などとともに、人間の脳の損傷によって起こる高次機能障害の代表的な症状の一つにあたり、他の症状と同じように古くから知られているが、純粋型症例の出現頻度が低いこともあって、その実態についてはまだ十分解明されておらず、研究者の間で見解が一致していない点も多い。
目次
統覚型失認
健常な対象認知に関する理論による統覚型失認の説明
連合型失認
正常な物体認知理論の枠組みでの連合型視覚性失認の解釈
結論