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内容説明
『弔鐘』『郵便葉書』のなかの、「灰」「燃やすこと」「ホロコースト」を語った文が引用されながら、「そこに灰がある」という一文が、複数の声によって展開されていく…。
著者等紹介
デリダ,ジャック[デリダ,ジャック][Derrida,Jacques]
1930年生まれ。現代フランスを代表する哲学者・思想家。現在、社会科学高等研究院教授。多数の著作があり、21世紀になっても、その活動は衰えることを知らない
梅木達郎[ウメキタツロウ]
1957年生まれ。東北大学大学院国際文化研究科助教授。専門はフランス現代文学・現代思想
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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12
ヘーゲル弁証法で掬えないもの(灰)を弁証法に還元するプロセスを説いているのかと考えたんだけど正直部分部分でわかるとこ以外はさっぱり。哲学史と西洋史をきっちりさらわずに現代哲学思想を理解しようというのがそもそもの間違いですね、勉強してまた読みます。2015/02/26
mstr_kk
11
3回目。デリダの本は難しいものが多いですが、この本はデリダがわかったとはじめて思った1冊です。詩のような、演劇のような言葉で、灰という特別な形象が語られます。たいへん美しい本です。2017/01/04
Ecriture
3
デリダは二項対立の人でヘーゲル主義者で否定神学の信者である。これにほとんど本気で賛成できる緊張感を抜けないことにはどうにもならないのだと改めて思い知った。2010/09/12
ロン
2
ただ一文から一冊の本を出してしまったんですね。うすいのに2400円もするという専門書設定な価格で、中身のほぼ半分が訳者のあとがき。どういうこと。そのあとがき本文の最初に出てくるジョイスって、ユリシーズのジョイスのことなんですね。ユリシーズが一日なら、こちらは一文。と単純に理解してみました。2012/10/12
ゆう
1
議論の題材として。灰にまつわるイメージについてあれこれ。「かつてあったもの」の痕跡としての灰、権威を集めるの反対(⇔ばらばらにする)意味での灰、など、この文章を元に様々な議論ができた。デリダは「cendre」で言葉遊びをしているのではないか?と思うくらい、後半韻を踏んだ文章があった。原語でも読んでみたい。2015/09/23