感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayumi Katayama
6
この一文で終わる。「終わりだ、死刑はもうない。」 フランスにおける死刑廃止。世論の半数以上は死刑存置という中での死刑廃止。ならば、この日本でも廃止できるはずだ。2017/08/28
YayoiM
3
死刑廃止はいかにしてなされるのか?フランスがヨーロッパ最後の死刑維持国であるのをやめた1981年、国民の過半数は死刑維持派だった。良心に従い、死刑囚の弁護に尽力し、死刑廃止を訴え続けたユダヤ系弁護士のバダンテール氏は、ミッテラン大統領の法務大臣に任命され、1981年についに廃止にこぎつけるまでの長い戦いの道のりを自著したもの。極めてフランス的・キリスト教的論理に基づく廃止論なので、日本の死刑廃止運動に有益かどうかは判らない。けれど扉の献辞は感動的である。 ”もし、このような死が、有用でもなければ必要でもな2013/10/01
エドバーグ
2
情緒的には死刑やむなしと思うが、論理的には死刑は不合理、非人道的との事。この信念を貫き、死刑廃止の法律を成立させた。大衆の批判、誹謗中傷に折れなかった事、自らの内なる声を最後まで貫いた事は、尋常ではないと思いました。非常に尊敬いたします。2017/07/19
抹茶ケーキ
2
フランスで中道左派のミッテラン政権が死刑を廃止した時に法相だったバダンテールの回顧録。結局なんでバダンテールは死刑反対だったんだろう。どういうことをしたかだけじゃなくて、どういうことを思ってそういうことをしたのかを聞きたかった。それは前著に書いてあるんだろうか。2016/12/06
新橋九段
1
著者屈辱の死刑執行シーンから法廷での数々の勝利、そして死刑廃止までを描く一大スペクタクル。時々挟まれる皮肉っぽい表現もスパイスになっている。2015/10/15