内容説明
関空にハイジャック機が着陸!厳戒態勢を嘲笑うかのようにハイジャック犯は日本政府に要求を突きつける。犯人はなにを狙うのか。迫真の航空謀略サスペンス。
著者等紹介
福田和代[フクダカズヨ]
1967年、神戸市生まれ。ハードSFを愛するあまり工学部に進むが、途中でミステリ(冒険小説)に転向。本業は金融機関のシステム開発を手がけるシステムエンジニア(現在は人事を担当)。システムアナリスト資格保有(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミーコ
47
福田さん デビュー作との事ですが、テンポ良く ハラハラしながら、読み進める事が出来ました。 知らない世界を垣間見た そんな感じです。出石さんや甲斐さんを応援しながらも、ハイジャック犯も上手く逃げ切れる様に、と思ってしまいました。ダブルスバイにならざるを得なかった人達の哀しみも伝わって来る作品でした。2015/08/21
達ちゃん
42
最初若干入り込めない所もありましたが、途中から緊迫の展開で読み応えありました。他の作品も読んでみたいと思います。2017/04/04
あっ!chan
35
工作員とダブルスパイ、公安警察、ハイジャック、テロ、サイバー攻撃そして台風で閉鎖された関西空港…いや~登場人物達も犯罪も舞台もすっかり揃って怒濤のごとく物語は展開する。はじめはバラバラの伏線が、後半に向かうにつれてパズルを当てはめるように関連性が明確に。ハイジャックの真の目的は最後までわからない仕掛けだけど、スケールの大きなエンターテイメント小説として十分楽しめる。ただし情報環境の古さだけは目を瞑るべし、だってデビュー作だから…2017/02/08
fukumasagami
13
人質事件では犯人がどうやって身代金を受取って逃亡するかが作者の腕の見せどころ。本篇では電子取引をクラッキングすることで金を引き出すトリックをあざやかに編み出した(実現性はわからないんだけども)。国際問題になるであろう逃亡先も30年前のワイルドセブンと同じだが犯人が持つ背景で成立している。防戦一方で犯人グループにやられっぱなしの警察側が情けない筋書きなのは作者が犯人のクラッカーに逃げ切って欲しかったから?2010/09/05
高橋 (犬塚)裕道
11
星4。福田和代のデビュー作。その後の著作に続く片鱗はありありと見て取れる。面白かった。恨みは恨みによって果たされず。2019/02/14