感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuuki Takanokura
1
米国の法制度を前提に,過度な「当事者主義」(弁護士が『雇われガンマン』として依頼者のため『だけ』に行動すること等)に起因する問題点を,やや極端な事例を示して指摘し,やや極端な新指針を提案する書籍。本書を読んで自身の執務態度に多少なりとも反省の念を抱かない弁護士は,よほど経済的に恵まれているか,良くも悪くも強固な信念を構築し終わっているかのいずれかだと思う。なお,本書は,米国の司法制度に対する多少の前提知識を要求するので,法科大学院生及び法律家向け。また,本書は,「当事者至上主義」からの「揺り戻し」の産物で2012/08/18
きょう
0
極端な事例を用いながら、どう行動するのが正解なのかを考えさせられる。「弁護士は、この地球上の他の誰かと同じように、自らの行動が人間として恥じるところがないかにつき考慮しなければならない」。訳者あとがきで日本の法曹倫理の現状を1周遅れのランナーが先頭を走っていると表現していたのに納得した2016/09/16
葉
0
リンカーン曰く、アメリカ人は弁護士に対して抱く感情がマイナスなものであり、弁護士は不正直であるとコメントしている。弁護士への疑心については一章で死体の隠蔽などに弁護士が関与したことなどを事例に、地位・権力や金に染まるアメリカ人弁護士の危険例を挙げている。ロースクールの意味や正義の在り方などについて書かれている。2014/10/15