感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
55
小川未明さんの描く月は、暗闇を照らします。慈悲の心で接する仏様のように。一方、太陽は現実世界を支配する大王のようです。「太陽とかわず」は現実社会のありのままの姿、人間の愚かさや狡さ、醜さを白日の下に晒す風刺のように感じられます。かわずはその愚かさが狡さが強調され、ぶとはそのお人好しなところを強調した風刺画のように描かれていると私は感じました。深読みかもしれませんが、この作品は童話という体裁をとった社会批判だと私は受け止めました。情報を隠してしまえば暗愚な大衆は真実に気づかないと考える愚かな為政者の姿が↓続2020/07/05
おはなし会 芽ぶっく
10
井の中の蛙大海を知らずなカエル(かわず)。ある日『ぶと』に世間の広さを教えられるが、世間を知りに行くよりも、、聞いたことを無かったことにしてしまう。小川未明の文はいつも、これで良いのか?と考えさせられる。それにしても『ぶと』って何だろう?ハエっぽいけれど…?2019/02/26
ヒラP@ehon.gohon
10
なんと了見の狭いかえるでしょうか。 世間知らずというよりも、世間を消去してしまいました。 こんなかえるが、池の王さまでいられるのでしょうか。 でも、どこかの国をシニカルに揶揄しているようにも思えて、気になる小川未明作品でした。2018/07/27
どら母 学校図書館を考える
2
小川未明の童話に こしだミカさんの絵…。斬新2014/11/22
ひっちゃん
1
世間は広いことをしらないままがいいのか、見聞きしたことをおしえることを嘘だとおもうのか、自分勝手なことは人にもあることで、ドキッとしつつも、何かの例えのような気がして、不思議だった。2016/12/21