内容説明
時代とともに変化してゆく自殺の理由。それはその時代が抱える病に他ならなかった。終戦直後、出頭を命じられていた戦犯・近衛文麿から、三島由紀夫、そしてまだ記憶に新しい可愛かずみ、伊丹十三まで、政治家や芸術家、芸能人、事件の関係者など時代を象徴する有名無名の一一八の死の動機・背景を克明に追った衝撃の現代自殺史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
49
よく考えると、岡田有希子と可愛かずみは自分の好きな顔のベスト10に入るなと思いつつ読む。割とひとつひとつが短い辞典形式みたいな本が自分の好みだと再認識する。しかし、人に迷惑かけないで死にたいものだと思いました。2018/05/07
TEDDY曹長
2
現代日本で自殺した人に焦点をあて、なぜ自殺に至ってしまったのか?をルポした本。自分の心の状態が最悪の時に読んだので内容はよく理解できた。一番印象に残ったのは野村秋介氏、伊丹十三氏、三島由紀夫氏、そして岡田有希子さんの自殺の経緯。2011/12/01
麦焼酎
1
昭和20年~平成9年までの間に自殺した人たち。ここでは、その中から若一氏の独断と偏見で118人が選ばれ紹介されている。戦後すぐは自分の思想、信念、国の行く末を憂いての自決(自殺というより自決という言葉がしっくりくる)が多かった。それが高度成長期を経て時代とともに個人的な理由で自殺をする人が増える。自殺の方法では首吊りや飛び降りが総合すると多いように感じる。たまに焼身という人がいるが、なぜ最も苦しいであろう方法で逝ったのだろうか・・死者には聞けないけれども気になる。2022/12/31
ことぶき2011
1
再読だけどこれは名著。自殺者の自殺に至るまでの経緯と、著者のその「死」にたいする考察がムダのない文章にまとめられている。1人1人の紹介の文章が短いぶん、読み手側がいろいろと考えさせられる余地がある。しかし飛行機から飛び降りた人とかいたんだなぁ。亡くなったことは気の毒だけど、迷惑だよねぇ・・・。2015/01/13
不動 明
1
一番印象に残ってるのが 岡田有希子、 それから可愛かずみ 伊丹十三 三島由紀夫 野村秋介 田宮二朗 等々… どれもこれも凄まじい、そしてやりきれない… ?2010/06/23