司馬遼太郎と時代小説―「風の武士」「梟の城」「国盗り物語」「功名が辻」を読み解く

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784877039424
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0093

内容説明

忍者小説から『功名が辻』にいたる時代小説を「列伝」的な手法で読み、秦の始皇帝やナポレオンと比較しながら、日本の戦国時代の「英雄」を世界史的な広い視野で描いた司馬作品の魅力に迫る。さらに、単語の「二義性」に注意しながら読み解くことで、「英雄」による「鬼退治」という中世的な歴史認識への鋭い批判を秘めた「司馬史観」の現代性を明らかにする。

目次

序章 「司馬史観」の生成―『風の武士』と初期の短篇
第1章 時代小説の原点―『梟の城』と忍者小説
第2章 乱世の「英雄」と「天命史観」―『国盗り物語』(斎藤道三)と『史記』
第3章 「天下布武」と近代国家―『国盗り物語』(織田信長)と『夏草の賊』
第4章 「鬼退治」の物語の克服―『功名が辻』の現代性
終章 核兵器の時代と『司馬史観』の構造―『坂の上の雲』から『菜の花の沖』へ

著者等紹介

高橋誠一郎[タカハシセイイチロウ]
1949年二本松市に生まれる。東海大学大学院文学研究科(文明専攻)修士課程修了。現在は東海大学外国語教育センター教授。比較文明学会理事。日本比較文学学会、日本ロシア文学会、日本比較思想学会、日本ペンクラブなどの会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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