内容説明
グローカルな「つながり」へ向けて―命をはぐくみ、生存の未来を築くために、ケアの実践と共存の知を、熱帯社会から探る。
目次
人間圏の再構築に向けて
第1編 生のつながりとケアの論理―親密圏から公共圏へ向かう価値(親密な関係の形成と環境―ナミビア北中部のクン・サンにおける養育者‐子ども間相互行為の分析から;世帯を超えて生を支え合う親族ネットワーク―カンボジア農村の事例から;ケアニーズがつなぐ人と地域―タイ障害者の生活実践からみるケアをめぐる公共圏のひろがり ほか)
第2編 ケアの政治学と人間圏のレジリアンス(ウイルスとともに生きる社会の条件―HIV感染症に介入する知識・制度・倫理;「敵」と結ぶ友人関係―東アフリカの紛争多発地域で生存を確保する;平等を求めて―現代インドにおける「改宗仏教徒」の事例から ほか)
第3編 人間圏をとりまく技術・制度・倫理の再構築(クリーン・エネルギーをめぐる科学技術と社会―宇宙太陽発電を事例に;在来知と科学知とが遭遇する場―西アフリカの農村における里の動物としてのチンパンジー保全;不確実性に生きる人々のリスク・マネジメント―自然災害とともに生きる東アフリカ遊牧社会 ほか)