内容説明
地球圏の変動を視野におさめつつ、森林・農耕と創り出す相互作用から生命圏と人間圏の新たな関係を考える。
目次
熱帯生存基盤の再構築―地球圏・生命圏と人間圏の相互作用系
第1編 地球圏・生命圏の動態と生存基盤(地球圏からみた熱帯―気候システムを中心に;気候変動・食糧生産・農村社会―1582年から2009年のフィリピン;水循環をつうじた無機的自然・森林・人間の相互作用系)
第2編 森とともに創り出す生存基盤(生存基盤としての熱帯多雨林―択伐天然林における木材生産;焼畑耕作が創出する生存基盤―種多様性が保持されるメカニズムに着目して;農の場としての森林―森林を利用したチャ栽培の構造と多面的機能)
第3編 農が創り出す生存基盤(樹木を組み込んだ耕地利用―作物の時空間配置から熱帯の未来可能性を考える;セネガルのセレール社会における生業変容と人為植生―樹木資源をめぐる技術と制度の変化;ベンガル・デルタの洪水、サイクロンと在地の技術)
第4編 熱帯生存圏における時間(熱帯生存圏における農業発展のメカニズム;熱帯バイオマス社会の複雑系―自然の時間、人の時間)