内容説明
AD/HD、アスペルガー症候群、PTSD、境界性人格障害…社会を揺さぶる事件が起こるたび、耳慣れない「病名」がメディアを飛び交う。これら輸入精神医学が貼りつけるラベルをていねいに剥がし、人格の危機形成の考察から、独自の人格障害論を打ち立てた労作。
目次
第1部 人格の危機はどう形成されるか―育つことと育てることの境界(「偽りの家族」と「偽りの自分」の生成;「偽りの家族」と「偽りの自分」―日本の場合;人格障害概念の輸入;「診断」と「治療」への復讐;観念の上での両親殺害 ほか)
第2部 人格障害とは何か―ラベリングからコミュニケーションへ(人格障害論の再構成へ―二つの前提;演技性人格障害のなかのコミュニケーション;反社会性人格障害と行為障害とAD/HDと;妄想性人格障害と閉じられた集団;境界性人格障害論の再構成へ ほか)
著者等紹介
高岡健[タカオカケン]
1953年、徳島県に生まれる。岐阜大学医学部を卒業後、岐阜赤十字病院精神科部長などを経て、現在は岐阜大学医学部助教授。精神科医。日本児童青年精神医学会理事
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