経験としての死―死の講義〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784876721269
  • NDC分類 114.2
  • Cコード C0036

内容説明

「人称態の死」「共同幻想論」「死の五段階説」を機軸に、死という経験の構造を解き明かす「死の講義」三部作の第一弾。

目次

第1講 「私」をめぐる死
第2講 人称態から死の経験を考える
第3講 『共同幻想論』からみた人称態の死
第4講 死と死にゆくこと
第5講 キューブラー・ロスの「死の五段階」説について
第6講 死にゆく人はどんな感情表出をするのか―ロス五段階説の検証
第7講 「まだこのことを終えていない」という問題―「死の五段階」後のテーマ

著者等紹介

芹沢俊介[セリザワシュンスケ]
1942年、東京に生まれる。上智大学経済学部卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

寛生

53
【図書館】著者が芹沢であることを読了後気づき、何とも彼らしい構成だと想った。1、2講のアプローチがいい。全体的に一冊の本として、その議論が一貫してはいないのが残念。時枝誠記の「国語学原論」をベースに「私」という主体について考察し、死を《体験》と《経験》として考えたりする試みは面白いが、正誤表をあとから付記しているのは著者自身が混乱しているからだと想う。ウラジーミル・ジャンケレヴィッチの「死」を引用して、死について考えてもいるが、もう少し時間をかけて丁寧に書き連ねていただきたかったというのが正直な感想。 2015/04/06

1
「私の死」自体は経験不可能なため対象化できないが、「死にゆく私」は対象化可能であり、本書はそのための手がかりを与えてくれる。内容的には人称態の死や吉本隆明の『共同幻想論』、キューブラー・ロスの『死の五段階説』を軸として、「死」と「死にゆくこと」について丁寧に分かりやすく論じられている。東日本大震災での犠牲者、毎年3万人を超える自殺者、高齢化社会におけるお年寄りの死など、死というものが身近に感じられる昨今。これを機会に二人称や三人称の死だけでなく、「死にゆく私」と向かい合うことも大切なのかもしれない。2011/08/13

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