暴力の学校 倒錯の街―福岡・近畿大附属女子高校殺人事件

暴力の学校 倒錯の街―福岡・近畿大附属女子高校殺人事件

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784876720682
  • NDC分類 375.2
  • Cコード C0036

出版社内容情報

福岡県飯塚市でこの体罰死事件が起きたのが1995年。3年余をかけた本書は、膨大な裁判資料に加え、同級生、学校関係者、市民らの証言を丹念に掘り起こすことで、学校や教師、地域が抱え込むものを浮かび上がらせた

一章 事件発生
二章 体罰死
三章 噂の孵化
四章 暴力の学校
五章 噂の培養基
六章 控訴審
七章 噂の深部
八章 追悼
九章 対談・学校と共同体の位相(藤井誠二・芹沢俊介)

私は小学校から高校時代を通じて、幾度か教員に体罰をふるわれた記憶がある。そのすべては覚えていないが、中学時代に体育教員から受けた体罰がもっともひどいものだった。たんこぶができるほどの力で頭部を殴られたり、頬をひっぱたかれ奥歯がかみ合わなくなったこともある。叩かれる理由は、体育館からの退去が遅いとか、服装が校則に違反しているというものだった。それでも当時は「悪いことをしたから叩かれるんだ」と自分を納得させていた。しかし教員の分厚い掌が飛んできたり、小岩のような拳骨が落ちてきたとき、恐怖と屈辱で身体中が熱くなった感覚は今でも覚えている。(抜粋)

福岡県飯塚市で起こった女子高生校門圧死事件のルポルタージュ。事件発生から、事件にたいする地域の人間の信じがたい反応を足でレポートする。

内容説明

体罰死した女子高校生の遺族は事件後、地域の悪質なデマに包囲された。事件の真相に鋭く迫る怒りのルポルタージュ。

目次

1章 事件発生
2章 体罰死
3章 噂の孵化
4章 暴力の学校
5章 噂の培養基
6章 控訴審
7章 噂の深部
8章 追悼
9章 『対談』学校と共同体の位相(藤井誠二;芹沢俊介)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

not six

0
正味2時間で一気読み。「不良」や「非行」という概念も学校ありきで作られている。学校側の無根拠かつ理不尽な論理を読むにつけ、自分で受けた理不尽な仕打ちを思い出した。「俺に楯突く奴なんてめったにいねえぞ」と脅してきた体育教師や些細なことで手を挙げる教師。教師とは理不尽で理解不能なものだと思っていたので高校の倫理の先生が「普通のおじさん」だったときは物珍しかった覚えがある(笑) 最も卑劣だと感じたのは加害者や弁護人が「たたく」という言葉を使ったことだ。「殴る」という表現を避ける我が身可愛さが、見苦しかった。2013/06/12

うろたんし

0
母の知人に薦められ。あんまり面白くはなかったかな。不良少女が、暴力教師に殺された話。根も葉もない噂が広がって、子を亡くした両親に対して遠慮のない罵声を伝える一般市民。前から思っていたことやけど、暴力はなんにも生まない。叱るときに手を出すひとはいない。出すのは怒るとき。怒るのは自分のため。自己中心的なひとは誰も救わない。2013/04/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/54490
  • ご注意事項