目次
1 ぼくたちは「学校化」された時空で生きている
2 学校的日常を生きぬくために
3 ぼくたちの見てきた学校、人、街
4 「援助交際」と学校的日常
5 学校的身体を改造せよ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
6
学校空間という平坦な戦場がどういう場所で、いかにそこで自由を保つかが語られているけど、現在は本書の想定する学校的日常、空間すら維持困難になっているかも。本書の、一元的な学校的価値観によるストレスの蓄積、社会の底抜きすら超えて、そもそも学校的価値観に順応してもまだ生きられるかわからない、むき出しの多元的な暴力、権力が全てを決める平坦ですらない戦場になっているような。学校の内部に非学校的な場所や環境を構築すべしというのはさすが。試行錯誤するコミュニケーション文化の創造という処方箋はさすがにやや古いか2012/07/14
kinonis
0
学校がどういうものか、人によって印象は全然違うものなんだろう。自分は共感できなかったが、確かにそういう思いを抱く人もいるのだろうと、そういう点でこの本は読んだ価値があった。内藤朝雄さんはこの手の本のどこにでも出てくる。2011/10/25
mutou_tsusato
0
前に読んだ本の近くの棚にあったところを、借りて読む。本書で述べられていることが、学校のすべてではないとは思う。しかし、自分の小中高時代を思い返さずにはいられなかった。学校的日常に非自覚的な方が幸せなのか、自覚した上で「生きぬく」ことを選んだ方が幸せなのか。それはともかく、第四空間の話題は心から納得した。2010/11/06
keepfine
0
評価権を持つ教員が心の評価も請け負うべきでない。学校的身体として学校的日常に適応した『よい』生徒よりは非学校的な生徒の方が成熟化した社会で力強く生きるすべを身につけている。学校的日常に生きる中でストレスは溜まる。そこで第四空間がガス抜きとして重要。自分の中高振り返ると自分は学校的日常に同化していた気がする。ストレスを感じることは殆どなかったけど、それはもう学校外の世界を知らなすぎる、無知だったからなんだろうな。2008/11/19