目次
総説 石刻資料と三国時代
魏・蜀・呉の正統論
漢から魏へ―上尊号碑
魏から晋へ―王基碑
参考文献
関連年表・地図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
韓信
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京大人文研セミナーの講演をもとにした論集。テーマは石刻史料と伝世文献を突合して三国時代を読み解くことで、各論考も宮宅潔の魏呉の碑文からみる自国の正統論(蜀のみ石刻史料がないため文献依拠)、井波陵一の上尊号碑の勧進者から見る漢魏革命時の魏の幹部構成、藤井律之の王基碑の復元と魏晋革命期における曹爽故吏の去就など。碑文等によって王朝から個人まで、その正統性を顕彰することがブームになっていた後漢代以降の背景を踏まえ、当該石刻製作の意図にまで踏み込んだ内容で、卒論で墓誌を使う学生やかつて使った大人には楽しく読める。2022/09/20
ふみ乃や文屋
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文献考証としての三国志書は多いけれども、碑文からも読み解く一般書はありそうでなかった。その点貴重な一書。図版も収載されており、文字を追うだけの退屈を減殺してくれる。2017/08/11
GEO(ジオ)
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京大人文研のセミナーの本2010/07/17