内容説明
本書は1920、30年代を通しての、パリを中心とする文壇史ともいうべきものであるが、主人公として『ユリシーズ』を世界で初めて出版したことで知られるシェイクスピア・アンド・カンパニー書店の店主、アメリカ人のシルヴィア・ビーチが据えられ、その生涯が縦糸に、彼女とジェイムズ・ジョイスら英米仏の作家や芸術家たちとの交流が横糸となっている。
目次
第10章 パリのウォルト・ホイットマン―アメリカのリズム
第11章 変転
第12章 『ユリシーズ』の翻訳協定と知人往来
第13章 新作『イグザグミネイション』
第14章 友情の花は色あせて
第15章 取り残されて
第16章 暗雲
第17章 シェイクスピア・アンド・カンパニー書店の友人たち(レ・ザミ)
第18章 耐乏の日々
第19章 閉店迫る
第20章 功成り名遂げて