内容説明
黒いユーモアとは、喜劇なのか、悲劇なのか。陽気でエロティック、陰鬱で残虐、そのはざまに浮かびあがる諧謔のドラマたち。再評価高い内田百〓、尾崎翠をはじめ、井伏鱒二、織田作之助、野坂昭如らの、おかしくて、やがて哀しい17の物語。
著者等紹介
花田清輝[ハナダキヨテル]
1909~74年。福岡県に生まれる。同人誌『世代』に評論をかく。昭和15年、中野秀人、岡本潤らと文化再出発の会を結成、機関誌『文化組織』によって、戦時下の知識人の抵抗をこころみる。16年、第一評論集『自明の理』がある。戦後は『復興期の精神』など独自の先駆的評論によって多くの支持者をあつめ、『新日本文学』の名編集長として活躍したこともある。以後は異色の戯曲、小説をぞくぞくと発表、読書人を魅了、眩惑した。好んでさまざまな紛議の中に自らを投じつつ、自己を確立していった、きわめて異色の大才であった
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