出版社内容情報
ライプニッツ哲学のエッセンス「モナドロジー」をはじめ、ニュートンの代弁者クラー
クとの最晩年の論争まで、自然学と不可分の思想を編成。
■目次------------------------------------------------------------------------
生命の原理と形成的自然についての考察
動物の魂
アリストとテオドールとの最初の対話に続く、フィラレートとアリストとの対話
デ・フォルダー宛書簡(抄)
デ・ボス宛書簡(抄)
モナドロジー(哲学の原理)
理性に基づく自然と恩寵の原理
ライプニッツとクラークとの往復書簡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
1
モナドは「一」である。著者はその一方で、数学的には点は観念だが、モナドは実在であるとして区別する。というのもモナドが並列すれば空間となり継起すれば時間となるからだ。死の2年前に書かれた「モナドロジー」では、モナドはコナトゥス(意欲)から力へと姿を変えている。ここから機械論的に作用する力は「派生的」とされ、モナドは「原始的な力」となる。顕微鏡の開発によるミクロ世界の開拓が具体化しつつある時代において、モナドを基点として普遍性を探求した彼は、その晩年に自然や動物の魂に向かい、生命の領域そのものを探求している。2017/02/07