出版社内容情報
難解で敬遠されがちな司法の世界を「ことばの側面」からアプローチする「法言語学」。司法界の用語と日常語との比較、法言語学の学問としての成り立ち・意義・歴史などを取り上げた、裁判員制度時代の「法」と「ことば」の概説書。
難解で敬遠されがちな司法の世界を、法律や裁判で用いられていることばや、プロファイリングの言語分析など「ことばの側面」からアプローチするのが「法言語学」です。司法界独特の用語と日常語との比較、振り込め詐欺の詐欺師の巧みなことばづかいの分析などといった、一般読者にも興味深い内容から、法言語学の学問としての成り立ち・意義・歴史と課題まで、14 名の言語学者と法学者が集まって執筆しました。裁判員制度時代、司法、法律などに関心があるすべての人にお勧めします。
序章 法と言語を学ぶ前に
第1章 法律のことば
第2章 日本国憲法のことば
第3章 裁判のことば-法言語学の元祖の研究
第4章 裁判員裁判のことば ―裁判官と裁判員のコミュニケーション
第5章 司法通訳 ―正確さと公正さを期して
第6章 ことばの犯罪(1)振り込め詐欺のことば
第7章 ことばの犯罪(2)偽証・名誉毀損
第8章 ことばの証拠(1)筆跡鑑定・文書分析・話者同定・剽窃
第9章 ことばの証拠(2)商標の類否と識別性・商品の表示と注意書き
第10章 ことばの誤解-意味内容の解釈をめぐる争い
第11章 ことばが記憶を変える-目撃者の記憶の変容
第12章 言語権・言語法と言語政策
第13章 法務翻訳の実際-英文契約書に関する訳語・訳文の問題点
第14章 法言語教育
第15章 法言語学の成立と展開
終章 法と言語-まとめ
【著者紹介】
橋内武(桃山学院大学)
堀田秀吾(明治大学)
指宿誠(成城大学)
大河原眞美(高崎経済大学)
ギボンズ,ジョン(モナシュ大学)
首藤佐智子(早稲田大学)
田中恒好(立命館大学)
中根育子(メルボルン大学)
中村幸子(愛知学院大学)
中村秩祥子(滋賀大学)、
藤田政博(関西大学)
札埜和男(京都教育大学附属高校)
水野真木子(金城学院大学)
渡辺修(甲南大学)
内容説明
法言語学の代表的課題を14名の言語学者と法学者が分担執筆。キーワード、課題、基本文献の紹介、的確な事例・豊富な例文や用語・関連図表などで学習の理解と発展を促す。裁判員制度時代の、「法と言語」または「法言語学」の入門書として最適。
目次
法と言語を学ぶ前に
第1部 法言語へのいざない(法律のことば;日本国憲法のことば;裁判のことば―法言語学の元祖の研究 ほか)
第2部 法言語学の課題(ことばの犯罪(振り込め詐欺のことば;偽証・名誉毀損)
ことばの証拠(筆跡鑑定・文書分析・話者同定・剽窃;商標の類否と識別性・商品の表示と注意書き)
ことばの誤解―意味内容の解釈をめぐる争い ほか)
第3部 法と言語と社会(言語権・言語法と言語政策;法務翻訳の実際―英文契約書に関する訳語・訳文の問題点;法言語教育 ほか)
法と言語―まとめ