内容説明
反対だと思うのなら、反対の声をしっかりあげよう―環境権訴訟から出発し、命と自然を侵すものにその意志を屹立させ続けた30年。自分の中の絶望と闘いつつ、一貫して弱者・少数者の側に立ち反権力を貫いた、勁き草の根・不屈の足跡。
目次
1 反原発(不気味な原子力の裏舞台―田原総一朗著『原子力戦争』を読んで;原子力反対の戦術的現実論として―星野芳郎著『エネルギー問題の混乱を正す』書評 ほか)
2 死刑と政治囚(彼らの視線を感じ続けねばならない;『豆腐屋の四季』から『狼』まで ほか)
3 ガサ入れ(出かけようとしたタクシーを止められて;出かけようとして踏み込まれる側の論理 ほか)
4 甲山事件(裁判の恐ろしさ;偽証罪 ほか)
5 日出生台(彼女の熱気にあおられて;自らを省みることから ほか)
著者等紹介
松下竜一[マツシタリュウイチ]
1937年2月15日、中津市に生まれる。10月、肺炎の高熱のため右目失明、多発性肺嚢胞症を発症。1956年3月、中津北高卒業。豆腐屋を継ぐ。1966年11月、三原洋子と結婚。歌集『相聞』を作る。1970年7月9日、豆腐屋をやめ、作家宣言。1973年3月、環境権訴訟をすすめる会結成。1982年1月、環境権訴訟をすすめる会解散。6月、『ルイズ―父に貰いし名は』で講談社ノンフィクション賞受賞。2004年6月17日死去。数々の平和運動で活動してきた
新木安利[アラキヤストシ]
1949年、福岡県椎田町(現・築上町)生まれ。北九州大学文学部英文科卒業。現在、築上町図書館勤務
梶原得三郎[カジワラトクサブロウ]
1937年、大分県本耶馬渓町(現・中津市)生まれ。大分県立中津南高等学校卒業。住友金属小倉工場勤務。73年、環境権訴訟をすすめる会結成。豊前環境権訴訟原告。74年、豊前火力建設阻止行動で豊前海戦裁判被告。75年からさかな屋となり、92年、東九州女子短期大学学生寮の管理人となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。