内容説明
一揆や打ちこわしは、どのような社会的背景のもとに組織され、どのように展開されたのか。そして、百姓たちは自らの行動をいかに正当化したのか―。九州をフィールドとして、当時の記録と現地調査にもとづき、近世の民衆運動を大胆に捉え直した意欲的論考。
目次
第1章 百姓一揆研究と共同体論(問題の設定;「共同体」論の変化 ほか)
第2章 越訴・強訴による「訴」の世界(肥前唐津藩の特徴―繰り返される大名の転封;宝暦九年(一七五九)の代表越訴と江戸への旅 ほか)
第3章 南九州における「武士」と「百姓」の一揆(人吉藩「茸山騒動」の史料と運動形態;人吉藩の財政政策 ほか)
第4章 打ちこわしの世界(幕府領肥後天草の社会情勢;慶応二年(一八六六)「小倉戦争」と打ちこわし)
終章 「共生の技法」としての打ちこわし
著者等紹介
宮崎克則[ミヤザキカツノリ]
1959年、佐賀県唐津に生まれる。九州大学(総合研究博物館)准教授、文学博士。福岡市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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