内容説明
『群像』連載時より大幅改稿した柄谷行人『トランスクリティーク』結論部、資本蓄積しない新通貨LETSのメカニズムを分析した西部忠論文、国家に依存しない協同組合の原理的規定をさぐる山城むつみ論文に加え、各論文を検討する共同討議を収録し、国家と資本に対抗する新たな運動原理をさぐる21世紀のコミュニスト・マニフェスト。
目次
第1章 『トランスクリティーク』結論部
第2章 共同討議・世界資本主義からコミュニズムへ
第3章 “地域”通貨LETS貨幣・信用を超えるメディア
第4章 共同討議・貨幣主体と国家主権者を超えて
第5章 生産協同組合と価値形態
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いろは
14
堀江貴文のとある作品で、こう述べられていた。「能力の高い人だけが働いて、それ以外の人は国からお金を貰えばいい。」この事は、今で言う生活保護の事だろうか。この作品は、もう20年前のものだから、今はどうか分からないが、「社会民主主義のイギリスでは、若い人が就職すると収入が減るので嘆くらしい。失業状態でいた方が楽なわけだ。」と、述べられている所があった。しかし、その一方で、「働かないことが革命的だなんて言ってられるのは、後進国の連中が飢え死にしているからだ。」と述べられている。確かに、働かないと資本は回らない。2019/02/15
fseigojp
2
地域通貨というのは全世界的には決済困難 しかしゼロ成長下では確実に普及すると思われる2015/03/15
mina
0
マルクス主義、コミュニズムの理解を覆される。コミュニズム=国家による生産手段管理、経済支配ではない。マルクスは協働の概念、生産手段の共有を基盤とする生産協働組合を示唆していた。誤解されたマルクス理論を訴える。2012/01/05
Hidekazu Asai
0
難解な本です。 特に最終章に収録された山城むつみ氏の『生産協同組合と価値形態』は難解です。 しかし、読み切りました。2021/04/19